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屋内釣り堀というのがある。

JR市ヶ谷の駅から見える屋外で長竿を振り回すアレと違って、プレハブ小屋の中の胸の高さまであるコンクリでできたたたき池のまわりで、1メートルにも満たないような短い竿に棒ウキ、エサに練り餌を使って鯉だの鮒だの金魚だのをねらうアレである。特に下町に多く分布し、マイロッドを持ってる人がいたり、ウナギ釣りと併設していたりとその場所それぞれの色(カラーと読む)がある。そしてこの釣りは、波立つ水面に浮かぶ棒ウキ(へらウキじゃなくって棒ウキなんだな)の微妙かつ巧妙なアタリに集中し、掛けたら掛けたで魚をすぐ横に陣取る隣人に迷惑をかけないようすんなり抜きあげなければならない。

隣人と肩を並べる密集状態。鋭い「つん!」というアタリにこれまた鋭いアワセをくれると、これがけっこう大物だったりする。
その魚を左右に走らせることなく適当にいなして抜きあげる。糸を持つのは反則なんです。魚の方向を決めて竿の弾力で抜きあげなくってはならないのである。

ここまで読んで気がついたあなた!相当の村岡フリークですね。そうです。ヘビカバです。
その一連の動作には湾奥ヘビカバスタイルに相通じるところがあるんです。

ならば!

その湾奥ヘビカバスタイルの生みの親、東京湾奥シーバス情報の村岡氏にそのぶっこ抜きの奥義を伝授してもらうべく、彼を招いての勉強会と相成りました。

少々強引な展開でしたかね。
内心、勝負を挑んでいたりします。

この釣り堀は、釣った魚を手元のおけに貯めておいて最後にオヤジさんのもとにウェイイン。
するとオヤジさんが謎の点数付けをしてくれる。大きさ、種類(鯉、鮒、金魚)、色(黒、朱)などをもとに点数を付けていると思われるが、詳細は謎。この点数が村岡氏を上回れば、ボクも湾奥のシーバサーとして一人前になれるかも。なんてふしだらな思惑が頭をよぎります。

そしていざ勝負。

ほかのメンバーは
TSST代表のふ〜じ氏
チーム糸団子代表のKam氏


釣る。



釣る。



釣る。


写真が暗いのは、この釣り堀じたいが薄暗いのよ。勘弁ね。


この釣り初体験のふ〜じ氏とkam氏。この2人の釣りは対称的で、バシバシアワせるもまったく乗らないふ〜じ。反面となりでバシバシ釣り上げるkam氏。よく観察していると彼女、スィープにアワせてる。シーバスでは大切なことですね。それにしても彼女、よく釣る。こんなメソッドもあったのね、と再確認。後半ふ〜じも盛り返して大型を連発。そしてこの釣りを幼少の頃より親しんできたという村岡氏。写真には写っていないけれど彼の隣にはカウボーイハットをかぶった常連の外人さんがいて、その外人さんがこれまたバシバシ釣り上げるのです。向かいで見ていてユカイユカイ。マクられている彼を見るのは初めてなのでもう自分の釣りどころではなくってウッシッシでした。常連さんと言えば、この日ふ〜じの隣にいた常連さんはやたらと高い声でキーキーしゃべるのでその人が何かしゃべるたんびに我々は集中力を失い、いったい何をそんなにキーキーしゃべっているのか聞き入ってしまうのです。釣れたぞキーキー、写真を撮ってくれキーキー、子供があっちに行ったキーキー、今何時だキーキーとキーキーキーキーウルサイの。う〜む、声で損する奴もいるのだなぁ。きっとコイツの人生はそのキーキー声でいろんないい思いも悪い思いもしてきたのだろうなぁ。割合で考えたら7:3ぐらいで悪い思いかなぁ。いや8:2ぐらいかもしれないなぁ。とそんなことを考えているとそのうち後半戦になり、苦戦していた村岡氏もあっさりパターンをつかんじゃって大型を連発。抜き上げはさすがの技で、魚に空気を吸わせるとあっさりポ〜ンと抜いちゃうのです。いや〜良いモノを見せていただきました。今後のシーバスライフの大きな糧になりました。

そしてアッというまに1時間が経過し、各自ウェイイン。

Nov・・・11点。

ふ〜じ・・・12点。

Kam・・・20点。

そして、村岡氏・・・13点。

やっぱりかないませんでした。

各自、おやじさんにつけてもらった点数を好きな駄菓子にチェンジしてもらいました。昔はこの釣り堀、もらった点数でウナギ釣りをやらせてもらえたんだけど、今日はウナギがいません。知ってますか?ウナギ釣り。風呂オケに入っているウナギに、僕らのよく知るところのトレブル19の6番フックぐらいの3本針を引っかけて釣るのですが、これがかなりの細糸で、しかもうなぎっちゅうのは釣り上げようとするとぐるぐるぐるぐる回るので、まず釣り上げることはできません。そのぐるぐる回るまわりかたっていったらもうこのなんて言うか、とりやー!これでもか!グルグルグルグル!って感じでいつまでも回り続けるので、0.2号ぐらいの細糸などひとたまりもないのです。その昔、一度だけプロの技を見せてもらったことがあるのですが、それはまさに神業。神の技。ハチの字を描くようにビッタンビッタンうなぎを振り回して、もうヘロヘロになっっちゃったうなぎクンををホレ!っと抜き上げてしまうのです。その場に居合わせた一同、あいた口がふさがりませんでした。そのときのそのおっさんの得意げな顔は今でも忘れられないなぁ。こんどはみんなでそのうなぎ釣りに挑戦してみたいと思います。

おしまい。




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