離島のアオリイカ

エギングブームの昨今、どこのフィールドもエギンガーだらけと聞く。爆釣速報巡回中に「隣との間隔、ロッド1本分・・・」なんて記事も見受けられた。そんな中、ワタクシNovはハイシーズン中のハイシーズンであるGWに小遠征を企画。東京から片道100数十キロ少々の離島。離島方面はシーズン前ということもあってか驚くほどアングラーが少なかった。出逢ったエギンガーの数はゼロ。広いフィールドにたった一人の興奮の雄叫びをお届けしたい。

とはいえ正直なところ釣りができるかどうかは定かではなかった。この旅は決して釣り遠征ではなく、複数家族での団体旅行。釣りに行けるとすれば夜。全員が寝静まってからのお忍び釣行だったのですね。

夜は2回。

風びゅーびゅーの1夜目はとりあえず近所の漁港でしゃくってみるとコロッケが2杯。

明るくなってから行ってみたら着水点は笑っちゃうぐらいのシャローだった。対岸まで届いていたわね、きっと。

ドラマは2夜目にやってきた。

団体行動中に密かにチェックしたポイントに入る。相変わらずの北東の風10メートルぐらい（泣）。状況最悪・・・もう明日には帰るし、風裏？・・・知らない。昼間？・・・できない。とりあえず風を背負える位置に立つ。当然よく飛ぶエギ。

情報も何もない暗闇のポイントではいかに水中のイメージを持つかが大切。そして得たイメージを信じる気持ち。これが最も大切だと思う。しかし3投目ぐらいから邪心が生まれてきた。

・・・誰もいないってことは釣れてないって事じゃないの？？
・・・ここにはアオリイカはいないって事だよ？？

エギングは糸フケとの勝負。しかも暗闇の中。邪心を捨てどれだけ集中できるかで勝負が決まる。カウントとカンカク。どんなに目をこらしてもフケ具合はおろか水面だって見えやしない。テンションを張って着底を確認しろ？？この暴風の中では無理無理。わかるよね？URAさん。でもね、なんて言うかな。一定のキャストフィール後の決まったカウント、目を閉じているのと同じ状況で「勘」でラインスラックを取ったあとの“イイ”しゃくり。旅行中の少ないチャンスをモノにしたいという強い気持ちがあったせいか、こうやってだんだんとカンカクが研ぎ澄まされていった。

しゃくりが決まりだした直後に予感があった。

丼！。

変換を間違えた。

ドン！