待っていた

1日の仕事を終えて部屋に戻り、パソコンとステレオの電源を入れる。
お気に入りのBOSEからアメリカンスピーカー特有の堅い音楽が流れ出す。
1日の最後を飾る静かな音楽。
このSHADEは、二十歳の頃恋した銀行の姉さんから教わったものだ。
受付に座るその女性は、
と、部屋のどこからかブーンと羽音が!
一瞬、何の音かわからず、その一瞬後、それは待望の、今年一番のあの羽音と理解する。
そう! 産まれたのだ!!
今年一番のカブトムシ。
いや~、待ってたよ。
キミの誕生。
でも、ゴメン。
また、角を小さくしちゃったね。
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