潮干狩り その2

前回からの続きです。
魅惑のアサリ島。
そうです。東京湾にはいくつかの昔ながらの干潟が残されていて、その周辺、干潮時のみ上陸ができる船でしか行けない島を魅惑のアサリ島と呼びます。
上陸方法はいつくかあって、島周辺がドン深になっているところはギリギリまで寄れますが、遠浅になっている場所ではそれなりのアンカーリングテクニックがあります。
アンカーが抜けて打ち上げられてしまったらおしまいですから。
船外機、必須ですね。
それなりに遠くにしっかりアンカーを打ったら、陸までロープを持ってじゃぶじゃぶ上陸です。
ウエーダー必須ですね。
上陸系潮干狩りを好む人はたくさんいて、その時期その場所にはたくさんの船が集まります。
上陸を果たした人たちは、手に手にクマデを持って思い思いの場所を掘るわけですが、やはりアサリにもポイントがあります。より潮の当たる場所、より水の流れる場所を好むようで、この「目」が効くかどうかでその日の水揚げ量に差がでます。
なかには水中の土砂をごっそりシャベルですくい、スーパーでかっぱらってきた買い物かごにあけてわしゃわしゃと揺すりふるいにかけて現場のアサリを一網打尽にする強者もいたりします。
ワタクシはもっぱら手掘り派なので、露出した現場で発掘作業に従事します。
そうなんです。
潮干狩りは発掘なんです。
アサリの住処は「線」になっていますから、一個出たらその周辺を丹念に掘るとゴロゴロ出てくるわけですね。掘り進む方向も重要で、より長くその「線」をキープした方がよく捕れるわけです。
そして東京湾の天然あさりに総じて言えることは、「旨い」・・・です。
貝が閉まらないほどに成熟したその身は豊潤な潮の香りを含み、スーパーの袋売りの養殖アサリのガムガムした味とくらべると「なんじゃこりゃ」になります。
熱したフライパンに良く洗ったアサリを放り込み、バターとニンニクとワインでじゃーじゃー炒めて、ぱっくり開いたアサリを取りだして一つ一つ身をほぐし、茹であがったパスタにその身と炒め汁を混ぜてわしわし食べるとこれはそんじょそこらのボンゴレビアンコではマネのできないスペシャルパスタの出来上がり。
現場でしっかり砂抜きを。そして一つ一つしっかり選別をして活きのいいアサリしか持って帰ってこない。
そんなこだわりが生み出す究極の天然あさり料理がまもなく!

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