水鳥たちの群

久しぶりに沖に出た。
数人のボートビギナー、いわゆる船舶免許受講者とでもいうのでしょうか、な方たちと一緒に、チョット手厳しい講習の航海に出た。
北風が多く吹く今の季節では、ワレワレの航海区域のほとんどが大陸の風裏になるため、海及び海に至るまでの川のエリアは比較的水面が穏やかなのである。
そこに数羽のユリカモメ?ミズナギドリ?野鳥はあまり詳しくないので種の特定はできませんが、とにかく白い水鳥ですね。そんな鳥たちが冬になると居るわけです。岸から親子連れがお菓子を投げるとハトとともに群がってキーキー言ってエサをもらって・・・なんてほほえましい風景があちこちで見られます。
が、これは昨年までの話。今年はその数が異常に多く、川岸からエサなど与えようものならヒッチコックの「鳥」よろしく、太陽が遮られ暗雲立ちこめ雷鳴轟き西の空より突風キタる、ような状況になってしまうのですよ。それはそれは恐ろしい光景で、なんせ一面「トリ」ですから、そいつらが船や岸から一粒のカッパエビセンで無数に寄ってくるのです。
実は昨年までは「カモメクルーズ」と称してクルージング船からカッパエビセンを投げて、わーいわーいトリだ~~アックンの手から食べたよ~~ミーチャンだってできるさ、ほら、怖くない怖くない、なんて風景を楽しんでいたわけです。でも今年はちょっとできません。寄ってくる数が多すぎて危ないです。ヒトまで喰いそうな勢いで群れてくるのですから。すると川沿いに係留してある船に対しての糞害も深刻で、トリたちに気に入られてしまっている船なんかは、屋根の上、甲板の上、桟橋の上、至る所トリだらけですから、日曜日に、ミヨちゃん!オレのかっこいい船でちょいとクルージング、してみるカイ?なんてカッコつけながら船に到着すると足の踏み場もないぐらいのフン、フン、フンな状況のわけで、ボートオーナーたちはそれこそ必死で糞対策に明け暮れているのです。ですがそのほとんどが効果が無く、釣り糸だの旗だのフクロウそっくりの置物などで武装するも、結果むなしく糞だらけ。青かったボートカバーはフンで白く染まっていくのです。
そしてどんな落ちで終わらせようか考えているところで時間切れ。
おしまい。

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