池袋のテッポウウオ

水槽に魚を飼うのが好きで部屋ひとつを水槽部屋にしちまったのはもうかれこれ10年以上も前の話だが、今の家にはそんなスペースはないのでたま～に水族館に癒されに行く。

子供たちもそんなオヤジの影響からか水族館が大好きなので、天気の悪い休日には連れてけ連れてけとリクエストが多い。とくにサンシャインの水族館は結婚式を挙げたところだから「ここでパパとママがな」と得意げに語っちゃったりするのである。

得意げといえば、館内で耳を澄ますと合っている知識間違っている知識を問わず解説者になっている父ちゃんや彼氏がいっぱいいて聞き耳を立てているとそれなりにおもしろいのだが、ボクが子供たちに解説するのはイタズラ系が多い。魚の名前だの生態だのは壁の解説を見ればわかるからね。

ペンギン山での鏡をつかった日光反射でペンギン全員をきょろきょろさせるのは定番だから詳細は省くけれど、今回見せてあげたのはテッポウウオの水鉄砲。

写真に見えるのはインドネシアで撮った天然テッポウウオだが、彼らは水面からこの足元はおろか、手すりの位置まで水鉄砲を飛ばす。手すりのはじっこにパンをくっつけるとそれを見つけた奴らがすすすと寄ってきて何発も水鉄砲を飛ばす。狙いは至極正確で、うっかり手すりに寄りかかった人間様のそのオシリに目立つワンポイントでもあろうものなら見事にねらい打ちされて笑っちゃうぐらいずぶ濡れにされてしまう。

サンシャイン水族館のテッポウウオはふたのない上面がオープンな巨大横長展示水槽に泳いでいるから、上から魚を眺めて「ほら、これがテッポウウオだよ」とか「となりにいるのがヨツメウオだ」などと解説している父ちゃん連中をかき分けて、よくミテロと水槽枠の縁に紙切れを置くわけさ。するとテッポウウオたち、すすすと寄ってきてぴゅっ！と水鉄砲発射。すると会場にわかにどよめきたち、解説父ちゃんたちもなんだなんだと寄ってきてあっというまに人だかり。そこで得意になったNovパパ、さらに仕掛けを増やしてあっちでもぴゅっ！こっちでもぴゅ！テッポウウオのえづけショーのはじまりはじまり・・・。

たのしんでくれたかな？？