懲りずに山に入る。
自宅のカブトムシ施設からこのところ毎日羽化があるので、当然山でも?という判断だが、数尾のカブトムシとそれからのこぎりクワガタをGETすることができた。やっぱり懐中電灯の光に浮かび上がる樹液にたかるムシというのは、いい。
それから小川に蛍がいた。
山に入るとき、最初はちょっとだけ怖い。やっぱり無の物、静の中の動、精な気。感覚が妙にとがっていることに気づく。それも虫がいる木を前にすると視線および思考はムシムシムシとなってしまうのだが。やがて目が慣れ、気が慣れてくると闇に対する恐怖がなくなる。
そんな静かな気持ちで小川の蛍を眺めていた。
闇にぼわーっと光る蛍。
そんなとき暗闇からいきなり挨拶された。
こっちの方が怖い。
あとでふと思ったけれど、あの人、生の世界の人だったかな、無の人だったのかな。
ま、どちらでもいいか。